俺は本当に存在しているのか

昨日の事である。家族は帰省し、家には俺一人であった。電話もなく、家の中にはTVの音のみ響いている。俺はあまりにもヒマなので、TVを消して自転車にまたがった。

昨日はそれほど暑くもなく、自転車であちこち回るにはうってつけだった。適当にあちこち回って家路に着いた。

家に着いても、家には誰もいない。シャワーを浴びて汗を流し、俺はソファーに座ってTVに流れるオリンピックを見ていた。ふと、腹があまり減っていないことに気が付く。得体の知れない不安が脳裏を横切る。

「あれほど動いたのに、腹が減らない…なぜだ」
「俺、今ソファーに座っている。自転車乗ってる途中で何もなかったはず…」
「朝はきちんと起きた…」
「ここにあるのは意識だけなんて事はないよな…」

そう考えると、俺はこの世に存在していないような気がしてきた。俺はシックスセンスのマルコムみたいになっているんじゃないか、そんな思いが頭をよぎる。そんな感覚にとらわれた一日だった。

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