以前店で働いていた時のこと。
その店が入っていたビルはとても古く、空調や下水道の設備もそれなりでしかなかった。特に空調は店の天井に大きな空調用のダクトと熱交換器(車のラジエターのお化けみたいな奴)があり、冷房から暖房、暖房から冷房に切り替える前には業者に頼んで定期的に清掃してもらっていた。
ただ、業者に頼むと金もかかるし切り替えるタイミングを逃してしまうことが多かった。そこで俺は自分でその中にもぐりこみ、自分で清掃するようになった。
そのダクト内の広さは、両袖の机を4つ積み重ねたくらいであったのだが、中は埃でいっぱいの上、周りに保温材としてグラスウールが一面に貼り付けられていた。清掃にはどうしても1時間くらいかかる。最初の頃は気にせず軽装でもぐりこんでいたのだが、清掃が終わった数日後から極端に体調が悪くなるのだ。
埃とグラスウールを思い切り吸い込んでいたためだろう。
そのことに気がついた俺は、きちんとマスクをするなど装備を怠らず清掃するようになったのだが、それでもやっぱり体調は悪くなった。グラスウールは非常にこまかい。普通のマスクごときでは十分に除去できなかったのだろうか。
アスベストほど害はないにせよ、たった年2回でこの調子である。それを長年吸いつづけていたらどうなることか…