バイク界隈は、免許制度などの変更が多い。その背景交えて俺のバイク遍歴を少し。
俺が小さかった頃、日本で初めてナナハンが製造販売された。1969年の頃だ。1975年まで自動二輪免許に排気量制限などなく、免許があれば誰でもナナハンに乗ることができた。1972年まではヘルメットの着用義務さえなかった。しかし、暴走族やバイクの事故が社会問題になり、1975年には教習所で取得できる二輪の免許は400ccが最大の排気量に変更された。これと同時に免許センターで一発試験でしか取得できない「限定解除」は、バイク乗りにとって憧れの免許となったのだ。
一旦バイクブームは下火になりかけたが、中型でハイスペックなマシンが続々登場し、400ccは並列4気筒が大人気となった。レーサーレプリカが登場した1980〜90年代には空前のバイクブームとなった。スクーターも売れに売れた。原付きは1986年までノーヘルでよかったのだ。あの頃は峠小僧も多く、二輪乗り入れ禁止の道路も増えていった。二輪を目の敵のようにする人も多くなり、あの頃は車に幅寄せされたりすることもよくあった。俺が
CBX400Fに乗り始めたのもこの頃である。もう40年以上もバイクに乗っていることにちょっと驚く。
圧倒的に台数の多かった原付だが、事故も圧倒的に多かった。当然世の中は台数削減の方向に舵を切る。原付の二段階右折(1985年)やヘルメット着用義務(1986年)、多数の高校でのバイク通学や免許取得禁止などで、原付の利便性は失われ、台数も激減していった。このあたりで
新しいバイクの性能にショックを受け、1989年、
VFR400Rに買い換える。VFRは低速からパワーのあるびっくりするエンジンだったが、操縦性がピンとこず、一年も経たないうちに見た瞬間ビビビッと電気が走った
NSR250R(MC18)に買い替えた。このマシンは最高に面白かったので、新型の
MC21(ペンタックスカラーSP)が出たときにすぐに買い替えたのが1991年である。このバイクは諸事情で乗れなくなった時期が長かったが、2008年まで所有していた。MC18を購入したあたりに
GB250も中古で購入。値段はあっと驚く99,800円である。このバイクは別の意味で楽しかったし、街乗りには最高のバイクだった。バイト先の道路に停めていたら盗まれちゃったけれど。
大型免許が自動車学校で取得できるようになったのは1996年からである。結構最近なのだが、これは外国からの圧力によるものだ。これでお金と時間があれば大型のマシンが手の届くようになった。いろいろなことが落ち着き、またバイクに乗ろう!と思ったとき、放置していたMC21はボロボロの状態。直して乗ろうかと思ったが、「早く乗りたい!」という思いのほうが強く、ちょうど中古で出ていた
RVFを購入。今まで新車でしか購入したことがなかったので、中古でバイクを買うのは少々ためらいがあった。しかし、この頃はスーパースポーツ系のバイクはほとんど無い状態。あっても大型ばかりで、中型のSSは中古しかなかった。とりあえずリハビリも兼ねてRVFに決定した。
しばらく楽しく乗っていたRVFだったが、
フロントからズバーっといってそのまま廃車(泣)。30年ぶりくらいにコケた。マシンを大破させたにもかかわらず、一度火がついたバイク熱は全く冷めず、ますますバイクに乗りたくなる。しかしちょうどよいSSが中型にはなく、意を決して大型免許を取得し
CBR600RRを購入したのが2010年である。
CBR600RRの購入の決めては軽さと適度なパワーだ。大型を取ったのだから1000ccクラスもターゲットにはなる。しかしSSでも車重は200Kgオーバー。とんでもないパワーを扱える自信もなかった。用途は長距離ツーリングなどは仕事の関係上難しかったため、ワインディングを楽しく走ることに絞った。その選択肢として残ったのがCBR600RRだったのだ。
CBR600RRを購入してすでに12年。いつまでも大事に乗っていければいいなーと思う。