GOTO一時中止とか変異種がヨーロッパで拡大とか、いまだにワイドショーネタを提供してくれているコロナウイルス。だがデータを持って話す人がメッチャ少なくて笑えない。ということで、ちょっとだけ実数を用いたコロナの感想を述べてみたい。データの出処はこちら。考察はいずれも12/21時点でのもの。
新型コロナウイルス国内感染の状況(東洋経済ONLINE)
■検査陽性者について
・累計では195,390人。日本の人口は1億2571万人(
令和2年12月1日現在概算値)なので、検査陽性者率は人口の0.155%。
・11月下旬からは若干陽性者数が増加傾向(一日平均2100人→2700人 )
・検査陽性者の81.5%が上位10都道府県で発生。東京都で全体の1/4以上。(東京都26.0%、大阪府13.7%、神奈川県8.5%、愛知県7.0%、北海道6.2%、埼玉県5.9%、千葉県4.6%、兵庫県4.1%、福岡県3.7%、沖縄県1.8%)
・12月上旬から、陽性者数が増えている地域とそうでない地域がはっきり別れている。検査陽性者TOP10の中で陽性者が増加しているのは東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県。東京都に隣接しているところばかり(山梨県を除く)。
以上の通り、全国一律に対策する必要はなさそう。
■入院治療等を要する者
・累計で26,763人で検査陽性者の13.68%。日本の全人口に対しては0.02%で1万人に2.1人。3万人程度の小さな市だと6〜7人の規模。いわゆる「患者」的な扱いはこの数字近いと想定される。
■死亡者数
・死亡者数累計2,872人。検査陽性者数を分母とした死亡者数の割合は1.47%。いわゆる「患者」に近いと想定される「入院治療等を要する者」を分母とした死亡者数の割合10.74%。
・全人口に対しての死亡者の割合は0.002%で1万人に0.2人。人口20万の中規模都市で4人くらい。ちなみに日本人の平均寿命を83歳として、どの年齢でも一律の死亡確率とすると、一日の死者は4149.5人。対してコロナの死亡者は一日述べの平均で9.5人/日。12/13〜12/19の一週間は44.4人/日。
・死亡者は11月下旬の11人/日から44人/日と4倍に増加している。
・年代別では死亡者の半数近い47.2%が80歳位以上の高齢者。60歳以上を含めると全体の3/4に当たる74.7%。40歳未満の死亡者は8名のみ。
・検査陽性者TOP10の都道府県で、死亡者全体の83.9%を占める。
・検査陽性者TOP10の都道府県で、死亡者数が増加傾向なのは大阪のみ。
・検査陽性者を分母とした死亡者数の割合では、北海道が平均の1.47%の二倍以上の3.16%。
検査陽性者の多いところ、というか、首都圏と関連性の高いところが、数的にも話題的にも盛り上がっているだけのだが、なぜか関係性の少ないところにまで被害が及んでいるように思わされているのが興味深い。
9月頃までは超過死亡は見られないという調査も出ているので、粛々と感染防止に務める程度で良さそうなんだが。何事も東京一極集中なのが、こういうデータを見てもよくわかるのが興味深い。