今、
YouTubeのような、出来上がったコンテンツではない個人で作成した動画の配信が注目されている。これは自分のイメージを物理的に作成したもので、自分の思考を物理的に具現化し自分の目の変わりにビデオカメラを使って記録したものと言える。
もしBrain Machine Interfaceが実用化された場合、人の目がビデオカメラの変わりになると思われる。つまり自分の見た映像をそのまま電子媒体に記録配信できると言うことである。リアルな何ら加工されていないイメージを、そのまま誰でも伝えられ受け取ることができるのだ。
これは何をもたらすのか。見たものを記録するのにカメラやビデオは必要なくなってしまうのだからカメラやビデオの需要が極端に減ってしまうという俗物的な現象は起こりえる。また、人口と同じくらいの数の「目」が出現するかもしれないのだから、わざわざ特定の企業や団体に脚色してもらって報道してもらう必要はなくなる。つまり、今のジャーナリズムは崩壊していくのではないかと思う。TVの存在も怪しい。
YouTubeのようなところが流行っているのは、そういった現象の前兆ではないかと思っている。
重大事件など、関係者の「記憶」を配信してもらうことで、その当事者たちの体験や思考をそのまま感じることができるようになってしまうのかもしれない。そうなればジャーナリズムなど全く必要ないではないか。
だが、ここに大きな落とし穴があることも忘れてはならないだろう。人間の脳は事実を全て記憶しているわけではない。思い込みなどで自分に都合よく記憶されてしまうことも多い。その感覚までもが伝わった場合、どれが事実であるのか判明できくなる可能性も大きい。それだけではなく、意識的に事実を改ざんした記憶を作られてしまう可能性も否定できないのだ。