一昨日のイエメン戦は、御承知のとおり2-1で勝利した。岡崎を筆頭に、とことんゴール枠に嫌われたのは運が悪かったとしか言いようがないが、試合内容からみれば苦戦もやむなしというところか。
個々のテクニック・フィジカルで勝る日本が圧倒的にボールを支配するのは当然だが、その回しかたがよくない。一番気になったのは「
パススピードが遅い」ということだ。前半20分あたりから後半開始早々に同点にされるまで、時間とともにパススピードが落ちていったように見えた。ワンタッチでパスを繋ぐのであれば、多少はパススピードが落ちても繋がるだろう。しかし、一旦ボールを止めたら、その分せめて強いパスを出さないとダメじゃないか。世界の強豪と圧倒的に違うのは、このパススピードではないかと思う。
同点にされた後は全体的なスピードが上がったが、それでもやはりパススピードが速いとは御世辞にも言えないレベルであった。そんな中でも、終了間際しか拝めなかった金崎の、ここぞという場面でのパススピードはなかなかよかったように思う。味方が取れなくとも相手には絶対取られないパス、その必要条件は「速さ」ではないのか。この「速さ」は判断・ボールコントロール・パススピードの3要素で決まる。要は味方に早く渡せばいいのだから、判断とボールコントロールが遅くなったら後はパススピードで多少なりともカバーするべきだ。
強いパスを「出さない、受けない」から、ここぞと言うときに「止められない・決められない」のじゃないかと思っている。もっと強いパスだそうぜ。