先日
いやでも物理が面白くなる—交通信号「止まれ」はなぜどこの国でも赤なのか?って本を買ったんだけれども、その中でものすごく気になる話が出ていた。
その話と言うのは、
「光は電磁波の一種であるが、その中でも可視光線というのは電磁波の中でもかなり狭い範囲のものであるにもかかわらず、自然界に存在する全てのものが可視光線で認識できる物体であることはとても不思議である。」というような趣旨のものだ。言われてみればものすごく不思議だ。
何が不思議なんだと思う人もいるかも知れないので、もう少し掘り下げて考えてみよう。
まず物が見えると言うのはどういう事なのかというと、物体から反射された可視光線で網膜が刺激され、その信号を脳で認識するという事だ。可視光線が全く反射されずに吸収されれば、それは黒く見える。また、可視光線全てが通過してしまったら、その物体は「
見えない」のだ。しかし、今のことろ自然界には「
見えない」けれど「
物体がある」ものは
存在していないようだ。
人間が見ることの出来ない電磁波のみを反射し、それ以外を通過させてしまう物体は自然界には無いみたいなのだよ。もしこんな物体があったら大変である。人はその物体の存在を認知できず、そのくせその物体は存在する。突然それが空から降ってきて脳天を直撃しても、人は何がぶつかったのか全くわからない。逆に、見えるけれど存在しない物体というのもなさそうである。
これを不思議と言わずしてなんと言おう。
だけれども、この世は人間の脳が作り上げたイメージだという話も一方ではあるわけで、あなたの見ている世界と俺の見ている世界は、本当は違うのかも知れないんだよね。