Excelなどの表計算ソフトは、Databaseと連携をとることでよりいっそう効果的に使うことができます。なぜExcelとDBとの連携が重要なのか、それはおのおののソフトの向き、不向きや能力の限界に起因しています。
まずExcelには限界があることを覚えておかねばなりません。一番重要な限界は、Excelは1シート横256、縦65,536の16,777,216個のデータしか扱えないということです。通常はこのくらいあれば大丈夫なように感じますが、たとえばお客様の利用データを取ろうとした場合、一日1,000人の来客数があるとしたら65日分しかデータを取れないわけです。大量のデータを扱う人にとって、Excelのデータ量の限界はとても大きな問題となります。
Excelしか使っていない人は、ここでシートを月別にしたり新たなブックを作ったりして対処しているようですが、これでは一覧性も連続性もなくなってしまいます。
それに対して、Databaseのデータ量の上限はハードウエア的なものに制限されます。要はHDなどの記録媒体の容量が大きければ大きいほどデータを蓄えられます。データ量が多ければ多いほどDBの力が生きてくるのです。
また、Excelはセルの中に入れられる数式の文字数が255文字までとなっています。そんなに長い数式を入れる人なんているのかと思われるかも知れませんが、外部リンク参照で数式を入れていくと、案外あっというまに上限に達してしまいます。
話が少しそれますが、外部リンク参照を多用しなければならないのは、いろんなところに散らばっているデータを拾い集めてきているからに他ならないなのですが、この散らばっているデータも大きな意味ではDatabaseです。ただ、一定の規則にしたがって一元的にデータを蓄えていくDatabaseソフトと違い、こういった広い意味でのDatabaseはフォームもデータレコードの位置もばらばらで、物事を複雑にしていくだけになります。元となるデータはDatabaseに入れ、Databaseから必要なデータを検索抽出してExcelで加工すれば、作業効率は一気に向上します。
また、Excelにはよくわからない限界点もあります。以前に
EXCELの原因不明のメモリ不足で書いたように、意味もなくメモリ不足と文句をたれることがあります。多分物理メモリではなくリソースが不足しているのだと思うのですが、こればかりはOSやソフトの基本的な部分に係わっているのでそう簡単に修正できるものでもありません。その上Excelは、エラーが出た場合にデータ損失する可能性が非常に高いのです。通常のDatabaseは入力した時点でほぼ間違いなく記録が済んでいますし、データの復旧機能も強力です。不意なシステムダウンでもDatabaseのデータが死ぬことはめったにありません。
極論をいうなら、Excelはちょっとした集計と提示用と割り切って使うべきソフトなのです。