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2017年04月20日

親父は何を思ったのか 

[つれづれなるままに]


うん、わかるわかる。なんだかじーっと見てしまったりするよな。

俺の親父は数年前に病気で他界したのだが、最後はほぼ自分では動けなくなり、痛みを押さえる薬で記憶もあやふやで発する言葉も支離滅裂になった。もう長くはないと医者に言われたある日、半日だけ自宅に戻った。俺達は親父をソファーに座らせたのだが、親父は身体をほんのすこし動かされるだけでも痛いらしく、ずっと「痛い痛い」と騒いでいた。その度に座る位置を修正てあげたが、痛みは収まらなかったようだ。そのうち、親父は痛さのせいか悪態をつき始めた。しばらく黙って聞いていたのだが、ついに耐えきれなくなり、「なんでそう文句ばかりなんだ。言われる方の身にもなってくれ。」と少し強い口調で親父をたしなめた。

すると親父は突然黙り、じっと俺を見た。最初は俺の言葉に腹を立てたのかな?と思ったのだが、その眼差しに怒りは感じられなかった。親父は、年を重ねた俺を記憶にとどめようとしているかのようだった。

いくら記憶にとどめても、その記憶は死とともに失われる。それなのに、なぜ記憶にとどめておきたいと思うのか。考えてみればとても不思議である。だが、あの眼差しから俺が感じたことは、俺が死ぬまで記憶から消えることはないだろう。


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posted by oyajiman at 2017年04月20日 20:04:00



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