TVを見ていたら、宮城スタジアムでフリーマーケットが開催される旨のCMが流れていた。
仙台藩主 伊達政宗公の兜飾りの三日月をモチーフにしたこのスタジアムは、
宮城からドイツへの第一歩というコラムでも触れられているが、2002年ワールドカップ以来人々から忘れ去られてしまっている。
仙台には、ベガルタのホームスタジアムである仙台スタジアムがある。仙台スタジアムは交通の便も良く、かつ、観客席からフィールドも近い臨場感あふれるサッカー専用スタジアムである。それに比べ、宮城スタジアムは陸上のトラックを挟んだ総合スタジアムである。どちらがサッカーファンにとっていいスタジアムかは言うまでもない。宮城スタジアムのアクセスの悪さは、今更書くことでもないだろう。
総工費270億円をかけて作られたこのスタジアム、年間維持費だけで2億円と言われている。仙台スタジアムは仙台市の管理、宮城スタジアムは宮城県の管理である。宮城スタジアムは、県の見栄のために、国体とワールドカップのためだけに作られたお役所仕事丸出しのスタジアムなのだ。
今でもふと思う。仙台スタジアムをワールドカップ規格に改修し、ワールドカップが開催されていたら、あのベガルタの応援以上の強烈なプレッシャーをトルコにかけられたかもしれない。仙台が歓喜に包まれた日になっていたのかもしれないのだ。
巨大な費用をかけて作られたスタジアムで、フリーマーケットを開かなければならないとは…