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2004年05月10日

おやじ、わが耳を疑う

[だめだこりゃ株式会社]
信じられない計画とは…

だめだこりゃ社再建のためには、人員削減等を含めた再建資金と、さらには運転資金が必要であった。だめだこりゃ社はその資金捻出のために、私の従事していた事業ともうひとつの高収益事業の二事業を売却することにしていたのだ。

私が社長室に入って数ヵ月後、その事実を告げられた。私は、今まで一緒に苦楽を共にしてきた仲間を売る羽目になったのである。


私は自分で選んだ道であるので、そういう感情的なことは一切抜きにしようと決めたが、会社にとって高収益部門を手放すと言うことは、近い将来大変な痛手をこうむることになるであろう事は誰が見ても明らかであり、暴挙としか言いようが無いことであった。いくら経営改善を図っていくと言っても、所詮不採算部門である。それを「だめだこりゃ社の本業」といって残すと決める勇気は、通常の経営者であれば持ち得ないものだ。

しかし、だめだこりゃ社の経営者は違った。「本業」に立ち戻ってやり直せばどうにかなると思い込んでいた。では、何故今まで「本業」は採算が合わなかったのか?何故改善できなかったのか?

私の従事していた事業でないほうは、比較的早くM&Aがまとまった。なぜ早くまとまったか?それはだめだこりゃ社が予想していた金額より大きい金額を提示されたからである。その事業は将来性のある事業であり、売却先もその将来性を見込んで値をつけてきたのだ。

私の従事していた事業のほうは、経営者が欲の皮を突っ張らせたおかげで、非常に難航した。

M&Aは、1にスピード2にスピード、3,4が無くて5にスピードが重要である。そもそも売買なのであるから、相手が買う気があるうちにさっさと決めなくてはならない。それをだめだこりゃ社の経営陣は、枝葉末節な金額まで口をはさみ、結果としてM&A完了まで1年半を要した。その間に売却先が逃げ、閉鎖せざるを得ない店舗も出てしまった。大失敗のいい例である。

しかし、とりあえずこのM&Aで、資金は作ることが出来たのである。

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posted by oyajiman at 2004年05月10日 21:34:04



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