慣らし運転でチンタラ走っていたつもりが
40Km/hオーバーで捕まってしまった俺。わが身の運のなさを嘆いた(スピードを出していたことに対する反省は微塵もない阿呆なのだがそういう性格なので仕方がない)が、キップをきられてしまった後ではいかんともしがたい。
非常に気分が悪く「今日は帰ろうか」とも思ったが、気を取り直し慣らし運転を続けることにした。しかしむしゃくしゃしている状態では、おのずと運転は荒くなってしまっていた。
しばらく行くとT字路に差し掛かった。そこを左に曲がるといつものワインディングロードである。右を見るとまたまたパトカーが走っていた。しかし十分な距離があったので、一時停止(つーか、わざと足を地面につけただけで急発進したんだが)して左折した。
するとそのパトカーは突然スピードを上げ、俺を追い越し路肩に停止させた。
「何だ今の曲がり方。危ないじゃないか。」
「え?そうですか?何か違反でもしました?きちんと足をつけて一時停止もしましたし、距離も結構あったと思いますが。」
「危ないんだよ。免許証見せて。」
俺はヘルメットも取らず応対したので、警官は俺のことを17・8才の小僧っこと思ったのだろう。かなり高飛車に文句を言ってきた。年齢で差別するのもいかがなものかと思うが、だいたいパトカーの警官はバイクを目の敵にしすぎだ。もう少し考えを改めて欲しいもんだし、乗っている姿をみてきちんと判断できる目を養ってもらいたい。派手なカラーリング=「ガキ」じゃないのだ。今の状況で捕まえられるもんなら捕まえてみろってんだ。
強気な警官であったが、免許証に記載されている俺の生年月日を見るなり急に言葉遣いを変えてきた。その頃既に30歳越えていたから、目論見とは全然違ったのだろう。
「確認されたのかもしれませんが、少し危険に見えましたので気をつけてください。」
「十分確認してますよ。あれが危ないと思うのは認識の違いじゃないですか?バイクと車は加速も全く違いますしね。バイクであればあの距離で十分すぎるほどですよ。」
警官は黙って免許を俺に返して「とにかく気をつけるように」と言い残してパトカーに乗り込んだ。
俺は頭にきたのでしばらくそのパトカーの後ろを追走してやった。はぁぁ、大人気ないね。