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2012年03月29日

有給が取れない理由

[だめだこりゃ]
ちょっと面白い記事を見つけた。

異議あり! 有給休暇 - 守井 嘉朗(河北新報 オピのおび ふらっと弁論部) - BLOGOS(ブロゴス)

ブコメとかを見るとかなり不評を買っているようだ。かなり怪しい意見だけれど、個人的にはこの意見はわからないでもない。

これに対する至極真っ当な反論はこんな感じ。

有給休暇は当然の権利です | 100% Pure NEET

こちらの意見は、まさにおっしゃるとおりの正論過ぎて反論のしようもない。

で、実際はどうなのかというと・・・俺の前の会社の例で言うとこうだ。

まず有給をとっても問題ない人員数が確保できていない。なぜ確保できないのかというと、確保すると人件費倒れになってしまうからだ。確保するには給与単価を下げなければならない。仮に有給日数を年12日としよう。今まで有給が全くとれていない会社でこの休みを消化しつつそれを他の人員で補い且つ人件費は同額に抑えるとすれば、大体人件費単価を4~5%程度下げないといけない。年収400万円の5%で20万円である。意外と馬鹿にできない額だったりする。会社としては、そこまで落としてやっと現在の水準を保てるのである。

それが、有給どころか法定外休日の取得さえ難しいようなところはもっと厳しい。そんな会社が有給まで取れる体制にするには、現在の社員の給与を15%とかカットしないといけない。これは訴えられると「不利益変更」とされてしまうレベルだろう。さらにはそこまで下げると最低賃金に引っかかってしまうということも考えられなくもない。

つまり、有給を取らせる人員を確保したいが確保するためには賃下げが必要で、賃下げには労働基準法や最低賃金といったトンデモないハードルがある。そんなにっちもさっちも行かない状況が「有給休暇に対する恨みつらみ」になっているのかもしれん。

もっと根本的な話をすると、ギリギリの状態の会社で労働者の権利だけを主張する社員はほとんどいない。なぜなら潰れるよりましだからだ。そんな状況から脱却したい、だけどあがいてもあがいても抜け出せない。そんな会社がどれほど多いか・・・みんな生きていくのに必死なのだ。「ちょっと危ないから料金値上げします」なんて簡単に言える企業は殆ど無い。ホント東電はいいよなぁ。

そんな状況も少しは頭の片隅に入れておいて欲しいなぁと思ったりする。


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posted by oyajiman at 2012年03月29日 00:27:35



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