知り合いの会社にはなぜか仕事をしない奴がいるらしい。どういう経緯で仕事をしなくなったのかは不明だ。そいつに関しては十人が十人とも「働かねー」と言うので、まず間違いなく働かない奴なんだろう。しかたがないのでそいつの部署を変えたらしいのだが、そいつは良くも悪くも一つの業務しか出来ないらしく、処遇に困ってしまっているらしい。

どこの会社でもこういう奴はいる。こういう輩に自分の立場というか取り敢えずこいつしか出来ないといった、所謂「業務の囲い込み」をさせると、本当にどうしようもない社員になってしまう。そこまで行くとその業務をベリベリと引き剥がすしかなく、たいていの場合、剥がされた傷が元で辞めて行くか超反抗的な社員となってしまう。今までのことを振り返って心を入れ換えるような奴はほとんどいない。なぜなら、そういうことに気がつく奴は症状ががひどくなる前に軌道修正するからだ。つまり、自分では軌道を修正出来なかった輩なのである。それが外圧が掛かることによって出来るようになるかというと、これもまた難しい。そこまで組織は優しくないし待ってもくれない。

だが、一番まずいのは、そういう輩の環境を変えないことであり、また、印籠を渡さないことである。ダメな奴にダメと言わないからダメな奴のままなのだ。上位職者は、そんな輩に自分がダメな奴と自覚して一からやり直さなければ組織からほうり出される、と思うまで追い込まなければいけない。その強い意志が最終的にはそいつも組織も守ることに繋がるのだと思う。