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2011年02月07日

爺様の家

[つれづれなるままに]
先日会社に向かう電車の中で、ふと爺様の家が頭に浮かんだ。俺が小さいころは盆や正月となれば親戚一同が爺様の家に集まったものだ。昔はそれが当たり前だと思っていたが、今では親戚一同が集まるなんてことは結婚式や葬式でしかなくなってしまった。

爺様には子供が7人いて孫は13人いた。その家族のほとんどが爺様の家に集まる。ひい婆さま、爺様、婆様、子供夫婦14人、孫13人、都合30人が集まった家の中はてんやわんやの大騒ぎである。

盆や正月が終わると集まった家族は自分たちの家に帰る。俺の家は爺様の家に比較的近かったので最後の最後まで爺様の家にいたのだが、爺様の家がだんだん静かになっていくと無口な爺様が寂しそうな顔になっていったのは今でもよく覚えている。

爺様の家は俺が4才あたりのころに建て直したものだ。建て直しの間は隣にあった小屋に住んでいた。小屋は今でもあるし立て直した家は決して忘れることはない。しかし、いくら思い出そうとしても立て直す前の家はどうしても思い出せないのである。縁側にいた猫にちょっかいを出してひっかかれたとかものすごく寒いとかという記憶は辛うじてあるが、それ以外が全く出てこない。それどころか、思い出そうとするとなぜか胸が苦しくなるのだ。

爺様の家から少々離れたところに、婆様の実家があった。その家は本当に山の中の一軒家という場所にあり、小さいころに何度か行っただけだった。俺が小学校の中学年のころだったと思うが、婆様の実家はその家を捨て小さな街に引越しをした。俺が大学に入ったあたりにその捨てられた家を訪れたことがある。その場所は昔家があったと言われればそう思える場所で、柱の残骸とかが植物の中に埋もれて残っているだけだった。

なんでこんなことを思い出したのかまったくわからない。たまには帰ってこいという爺様の念なのかもしれんね。そういえば爺様が死んでから墓参りにも行っていないなぁ。

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posted by oyajiman at 2011年02月07日 23:00:00



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