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2010年10月02日

お店とお客のバランス

[これでいいのか]
とある店が営業時間を変更したところ、あれこれ文句を言われたらしい。そういえば俺も同じような経験をしたことがある。

俺が働いていた店は24時間営業だった。24時間営業していても夜中はほとんど客がこない。来ないだけならまだいい。コーヒー一杯で雨風をしのげ用もたせるし居眠りもできる、そういう店に集まってくるのは大概「招かれざる客」だ。いつの間にか浮浪者の溜まり場になってしまった。

実際に計算してみると24時間営業には無駄が多すぎたので、浮浪者が出入りしているという悪いイメージの払拭も兼ねて夜間はクローズする事に決めた。中にはきちんとしたお客さまも当然いる。そんなお客さまには夜間を閉めることで迷惑をかけることになってしまう。しかし、背に腹は変えられない。

夜間をクローズするにあたり、一つだけ気になっていることがあった。それは1人のばあちゃんだった。そのばあちゃんはほぼ毎日店に来て夜を明かし、朝になると帰っていった。そのばあちゃんは誰に迷惑をかけるわけでもなく、1人おとなしく時間を過ごしていた。俺はそのばあちゃんに「今度から夜店を閉めることになるかもしれないよ」と言うと、そのばあちゃんは悲しそうな顔をして「絶対に邪魔をしないから、閉店後も店にいさせてほしい」と言ってきた。

「だけどねばあちゃん。店を閉めたらみんな帰っちゃうんだよ。誰もいない店にばあちゃん1人残す訳にはいかないんだよ。ごめんな。」

俺はそうばあちゃんに告げた。何だかものすごく悪いことをしているような気分だったのを覚えている。

夜間店を閉めるようになると、いつでも開いていると思ってやってくる酔っ払いが閉まっている自動ドアを無理やり開けようとしたりドアをガンガン叩いたりする。閉店しているのは見たら分かりそうなものなのだが、一切おかまいなしである。挙句の果てには閉まっていることへの文句をどなりちらして帰っていくのである。

もし、夜にたくさんお客が来ていたら浮浪者も入りにくかったろうし、収益状況も悪くなく夜店を閉めることもなかっただろう。こういう事を言ってはいけないのかもしれないが、閉める前にもっとたくさんのお客が来てくれていれば夜閉めることもなかったのだ。

お客とお店は持ちつ持たれつの関係だ。そのバランスが崩れるとなにかがおかしくなるし、そのバランスを取るべく何かが動いてしまう。その直後は色々文句が出るものだが、いずれ慣れてしまうものだ。あとは「昔はよかった」と言われないようにすればいいだけなんだよ。

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posted by oyajiman at 2010年10月02日 23:00:00



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