昨日のイングランド戦は、ご承知の通り日本だけが点数を入れて1-2で負けた。あの試合を見て「惜敗」とか言っているマスコミは、もう少しまともに分析してから言って欲しい。そもそもサッカーと言うものは点が入りにくいゲームだ。そのゲームで先制されると圧倒的に不利になる。実力的にかなりの差があるのであれば1点先制されてもあせることはない。しかし、日本だって一応ワールドカップに出場できる国だ。その上日本は個人技でチンチンにされてしまう南米より、どちらかと言えばヨーロッパの国とはそこそこいい戦いをする。だから先制した時点で「あわよくば勝てるかも」となるのは当たり前だ。しかし、結果は終盤ガス欠でいいようにやられまくり、DF看板2枚のOwnGoalで見事に負けた。大局的にはなんら変わっていないことを冷静に伝えるべきだ。
とはいうものの、新たな収穫も沢山あった。一番はなんといっても阿部の復活。このチームでやっと自分のポジションが見つかったのではないか。また、川島の出来はうれしい誤算かもしれん。大久保はここからさらにコンディションを上げていけば本戦ではかなり有効かもと思える出来で、今大会のキーマンになるような気がする。そして岡崎。岡崎がシュート性のパスをきちんと止める技術を持てば、今日のような戦い方ではとても強い武器になるはずだ。チーム全体としても、アンカーを置くことで若干守備に軸足を置きながらも今までのような戦いも出来ることがわかったのは大きい。
ただ、結局残り20分あたりで息切れするんだよな。こればかりは南アフリカの標高が高いということも考えれば、本戦でも同じようなことが起こるのは間違いない。こっちより先に相手が死んでくれればいいのだが、試合の主導権は相手に握られそうだからそれも可能性としては低い。そんな状況の中で戦うにはフレッシュな選手の使い方がポイントになるはずで、今日のような選手交代であればその効果は低いと言わざるを得ない。結局前途多難なのは何にも変わっちゃいない。
さらに気になるのはやっぱりヤット。結構な本数パスカットされていて、こんなのはいままであまり見たことが無い。動きとかより頭の中にもやがかかっているようなプレー振りがとても気にかかる。だけどヤットは必ず合わせてきてくれるだろう。