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2009年06月30日

不正をさせない仕組み

[つれづれなるままに]
昨日書いたミスは気合じゃ防げないけれどというエントリへのコメントにコメント返しをしながら、ふと思い出した事がある。某ファーストフードのユニフォームの話だ。

そのファーストフードが日本に出来て間もなかったころ、ユニフォームも囚人服みたいでカッコが悪かった。カッコが悪かった上、少々不思議な事があった。レギュラー(社員)のユニフォームにはポケットがあったのだが、アルバイトのユニフォームにはポケットがなかったのである。

ある時、本部の人間と話す機会があったので、なぜポケットが無いのかその理由を聞いてみた。本部の人間曰く、「ポケットがあると金を盗まれやすいのでポケットを付けない」のだそうだ。ポケットはあると便利だが、無くてもどうにかなる。この事は、少々の不便を強いても一緒に働いている者の中から不正を働く者を出すよりマシだし、不心得者でも不正がし難い仕組みを作るのが合理的というアメリカの考えを目の当たりにしたような気がして印象深かった。

ダサかったユニフォームも次第にデザインが良くなっていったが、ポケットが解禁されたのは結構な年数が経ってからだったと記憶している。ポケットがついたとき、「ああ、やっぱりここは日本なんだなぁ」と思ったものだ。働いている人を意味もなく信用したいのだろうな、と。

俺はある友人から、友人の勤める会社のレジはいつもばっちりお金があっているという話を聞いた。客数・売上を聞いた俺は、レジがぴったり合う事の方がおかしく感じたので「溜め銭もってて合わせてるんじゃねーの?」とそいつに言ったのだが、そいつは「そんなことあるはず無いだろう。」と全く取り合わなかった。だが、よくよく調べてみると俺の言ったとおりで、レジと現金が合っているのではなく合わせていたようだった。

ここでの問題は誤魔化していたことよりも、誤魔化さなければならなかったことにある。ミスをミスとして報告できない企業体質が一番の問題で、誤魔化しが効くシステムというのが二番目の問題なのである。システム上の問題は、レジを扱う当事者がチェックも行っていたこと、レジのマスターキーを使える者を限定していなかったことなどである。当事者でない第三者が必ず定期的にチェックを入れ、レジは通常は登録と点検のみ可能にしておき、もし合わなかった場合にはその原因をとことん追求することでミスは少なくなっていくのだ。

任せることと丸投げは違う。盲信するのもいいが、悲しい出来事は大抵盲信からの放任が原因なことが多いのも知っておくべきではないかと思う。



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posted by oyajiman at 2009年06月30日 23:00:00



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