昨年末のビックリニュースの一つに、ホンダのF1撤退表明がある。ホンダはこれまでレースを走る実験室として位置づけ、レースで培った技術を市販車へどんどんと落とし込んできた。古くは125cc5気筒の
RC149、楕円ピストンの4ストローク
NR500、NR後の2ストロークマシン
NS500はV型3気筒、moto-GPクラスが4ストロークOKとなった時はV型5気筒の
RC-211Vと、そのアイディアと性能は見るものをうならせるものがあった。
RC149の衝撃的なエキゾーストノート。5気筒なのにエンジンパーツに重量が無いんじゃないかと思えるほどのレスポンスだ。こんなマシンを40年以上も前に開発し、年間チャンピオンにまでなっている。Honda恐るべし。
ロードレーサーの話は、
宮城光のHonda歴代ロードレーサーの鼓動あたりも面白い。宮城光がF-3に出ているあたりからレースを見ているけれど、彼も年取ったね(俺もだけど)。
そんなホンダが最高峰のF1レースを止めるなんて、にわかには信じられなかった。それほどまでに景気悪化が進んでいるのかとも思った。
特にレギュレーションの大幅な変更時や勝てない時期が長く続いた後のホンダは、異常とも思えるような強さを見せている。実際今季のF1でも、ホンダが開発したマシンは周囲が驚くほどの成績を収めているのはご存知のとおり。今季ホンダがF1を続けていたら・・・そんな思いを持っている人も多いはずだ。
しかし、最近はF1撤退の本当の理由は景気悪化がでは無いような気がしてきた。ホンダはそろそろ内燃機関からの脱皮を図ろうとしているのではないか。だからF1では目指す所の技術開発にならないと判断したのではないか。そんな気がしてならない。
F1撤退以上に寂しいのはバイクレースの方も元気がないことだ。MotoGPの排気量が800ccになってから目立った成績はあげていない。寂しい限りだ。