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2009年01月19日

金利を安く見せる手法にだまされるな

[これでいいのか]
電車の中吊広告に、こんな奴がある。
意外でした。
10万円借りても一ヶ月後に返したら、利息は1500円で足りました。

意外でもなんでもない。1500円/月だから、年額にすれば1500円×12ヶ月=18000円である。つまり、元本10万円に対しての年利は18000円の18%で、安いどころか利息制限法の上限だ。それなのに、さも安そうに見せるところはさすがというかなんというか・・・

40年以上昔の日本は、「借金」に対して異常な程の抵抗があったように記憶している。その頃、借金はそう簡単にできるものではなく、それゆえとにかく自分の手持ちの金だけでどうにかする事が最優先されたように思う。それが大きく変わったのは昭和50年後半だった。それまでは厳しい審査のあったローンが誰でも比較的簡単に組めるようになったのだ。そのことは大物家電や自家用車などの普及を促進したことは間違いないだろう。しかし、物品購入対しては簡単にローンが組めたが、現金の借り入れについては依然厳しいままであった。

それが、バブルを堺に方向が大きく変わった。銀行自体が借り入れ可能なキャッシュカードを作ったり、カード会社の現金借り入れ枠が大きくなったりと、現金の借り入れが非常に簡単になっていった。最盛期には、普通の人でもカード借り入れ枠を使うだけで、100万円くらいは簡単に集められたはずだ。

通常の借り入れは、要は「前借り」である。将来返さねばならないし、用立てしてくれたところには利息を払わねばならない。年利18%で10万円借りた場合の月々の利息は、高々1500円である。しかし、これを10年借り続けたら利息だけで18万円になる。これは元本の1.8倍の額だ。同じように、金利は高々年5%程度であっても、単利5年払いであれば元本の25%もの利息を払うことになる。複利になると計算は少々ややこしくなるが、金貸しは金利と月々の返済額を巧みに使い分け、「これなら手が届くかも・・・」と思わせるのが抜群にうまい。我慢すれば当然金利を払わなくて済むし、月々まじめに支払う事が出来るのであれば、その金を使わずに貯めることも可能なはずだ。

とまぁ、独身の頃は給料の8割がローンに消えていた俺が偉そうに講釈たれても、全然重みはないのだけれどね。



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posted by oyajiman at 2009年01月19日 22:30:00



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