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2008年08月11日

観客不在のオリンピック

[これでいいのか]
今回のオリンピック放映に違和感を持っている人はいないだろうか。特別へんな映像があるわけではないし、特定の国に偏った放映がされているわけでもない。非常に淡々と競技が放映されているように感じる。しかしなにかおかしい。

その違和感が何なのか、今までのオリンピックやサッカーのワールドカップのような世界的なスポーツイベントの放映を思い出しながら考えてみた。するとあるひとつのことが浮かび上がってきた。

北京市内での聖火ランナーのコースが公開されず、それでも一目みたい市民が見当はずれの沿道に並んでいたり、聖火コースの沿道にいる観客は全て動員された人間であったりと、このあたりから変な感覚が付きまとっていた。本番が始まって見ると、北京オリンピックのTV放映では歓声は聞こえども観客はほとんど映らないことに気がついた。普通はお祭り騒ぎの観客が必ずといっていいほど放映されるものだが、それが全く映らないのだ。北京オリンピックの放映は「観客不在」なのである。

このような世界的な大会が開催されると、どうしても気分はお祭り騒ぎになる。俺はこの規模の大会では2002年のワールドカップしか経験がないが、宮城県でたった3試合しか開催されないのにかかわらず心は躍ったし集まってくる各国のサポーターもそれはもう楽しそうに4年に一度の大会を楽しんでいた。このような世界的なお祭りは、その独特の雰囲気が開催国の人たちに特別な記憶として刻まれていくものだと思う。大会を見に来る人、迎え入れる人が楽しめるのがこういう大会のすばらしい点なのではないのか。だからオリンピックやワールドカップの観客はTV放映しても絵になるし、その観客の映像で雰囲気を直接的に伝えることが出来るものだと思う。

みんな「お祭り騒ぎ」がみたいのだ。お祭りの山車だけ見たいのではなく、そこに集まる人の熱気が見たいのだ。しかし、今大会にはそれがない。競技という山車はそれなりに放映されるが、放映はそれだけしかない。中国国民がどのような気持ちでこのオリンピックを受け入れているのか、全くわからない。また、見に行った外国の観客も楽しめているのかさっぱりわからない。

このオリンピックは、中国の人たちの記憶に残るのだろうか。



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posted by oyajiman at 2008年08月11日 01:12:00



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