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2008年03月15日

梯子を外す奴は自分も梯子を外される

[これでいいのか]
かなり前の話だが、イーバンク銀行がATM手数料を改定した。

それまでイーバンク銀行はATM手数料が無料であり、それはこの銀行の大きなセールスポイントの一つだったはずである。俺もATM手数料が無料であること、全国のセブンイレブンにATMがあること、24時間ATMが使えること、totoの引き落としが出来ることが魅力でイーバンク銀行に口座を作った。特に24時間無料でATMが使えるのはとても便利で、他の銀行口座は必要ないとさえ思っていたくらいだ。

しかし、そんな素敵な時間は長くは続かなかった。イーバンク銀行の業績はさほど良くないという話は聞いていたのでATMの有料化もあるかもしれないとは思っていたが、2007年10月31日のATM利用手数料変更のお知らせでそれが現実となったときはがっかりした。特に入金時にまで手数料を負荷させることを知ったときには、がっかりを通り越して腹立たしさまで覚えたくらいである。安いよ便利だよといって客引し、その後突然料金を改定する。それもすべての時間で他行の時間外取り引き並の一回210円に設定するとはどういう了見なのか。サブプライムでの損失などもろもろをユーザにかぶせるとは最低である。この手数料付加は、イーバンク銀行の優位性を一気に失わせるに十分だったのではないか。

さすがに入金にも手数料を負荷するのは他の銀行にも劣るサービスなので、2008年2月8日付けで「イーバンク銀行、ATMから3万円以上の入金は入金手数料を無料に」と改定されたようだ。しかしこのような小手先の変更で、すでに失われたであろうイーバンク銀行の優位性と信用が戻ることはないだろう。

最近のmixi騒動を見ていると、これと同じような感覚で盛り上がっているのかもしれないと感じる。最近のmixi騒動で憤慨した人の感覚は、俺がBlogPeopleのTrackbackPeopleに突然広告が入ったときに味わった気分と似ているのかもしれない。mixi騒動とイーバンク銀行のATM手数料改定の違いは目に見えた利害が発生しているか否かだけで、甘い言葉でユーザを誘いそのあと梯子を外すというやり方はまったく同じといっていい。

このようなやり方は場合によっては必要で、すべてを否定するわけではない。しかし、一度傷ついたブランドイメージはなかなか回復しないものだ。ネット関連企業のその辺りの感覚は、他の一般企業に比べて非常におそまつとしか思えない。Googleも同じような話を聞くことがある。そのおそまつさの一番の原因は、直接的にユーザと接する機会が少ないことではないかと思う。しかし、いくら人の姿が見えなくても、その先で使っているのは感情のある生き物なのだ。その点は忘れてはならないだろう。

今はまだネットサービス自体が未成熟なため、ネットの世界ではデータの正規化などによる省力化、効率化、利便性向上に重点が置かれている。だからみんな多少のおそまつさには目をつぶるのである。しかし、それが複雑化、多様化、高度化していくうちに、細かな対応が出来ないところは残れなくなっていくだろう。今梯子を外しがちなところは多分にその変化についていけない要素を多く含み、そしてそんな所は消え去るのみである。梯子を外した奴は、いつか自分も梯子を外されるかもしれないと覚悟すべきだろう。



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posted by oyajiman at 2008年03月15日 00:49:16



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