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2007年05月16日

SNSで地方活性化は無理

[うんちくん]
先日TVを見ていたら、NHKで「SNSで地方活性化」なんて事を言っている解説員がいた。この解説員は、本気でこんなこと思っているのだろうか。俺の想定している地方都市と、この解説員の想定は違うかもしれない。それでも俺は無理だと思う。

SNSが注目を浴びた頃、確かにこういう話はあった。さっと検索してみると、こんな記事が出ていたようだ。
SNSで地域活性化、可能性と課題を探る
SNSは新たな地域活性化ツールとして有望だ
SNSは地域活性化の起爆剤になるか? 地域SNS実証実験を考える

ホームページが世に出てきたころ、これと同じような事が起きたのを覚えている方はいないだろうか。SNSと通常のホームページで何が違うかといえば、多少双方向通信的なしくみが備わったというだけだ。もっと古くは、たしか大分のあたりで地域を巻き込んだ「コアラ」という有名な草の根BBSがあったはずだ。草の根BBSは、今のSNSに究めて近いような気がする。だが、草の根BBSはどこかに行ってしまった。

現状をよく見てほしい。SNSで非常に小さなコミュニティを維持していくことは出来るかもしれない。だけれども、それが物理的距離が短く人数も少ないであろうと想定される関係で維持できるのか。もっとわかりやすく言えば、携帯のメールや音声でコミュニケーション出来るくらいのレベルで、SNSなんて使う人がいるのかということだ。まずこれが1つめ。

それから、非常に根本的な問題として、発信すべき情報が地方にあるのかという事がある。話題というものは、人間や企業などの数に累加的に比例して増えるものだろう。人が少ないところには話題も少ないのである。そんな少ない話題で、SNSが成り立つのか。井戸端会議レベルであれば、それこそメールや電話でいいではないか。これが2つめ。

3つめとして、今のSNSなどは、一般の人にとってはまだまだめんどくさいツールだということだ。地域のコミュニケーションを重視するのであれば、情報発信の手順を非常に簡単なものにする必要があるように思う。ただでさえ少ない情報なのに、発信する人がいなとなれば死んだも同然だろう。

大きく欠落しているのは、「何が目的で、誰が誰のためにやるの?」という大前提だ。mixiが流行ったことをSNSの成功として見てはいけないと思う。mixiから有益な情報が発信されたなんて、俺は聞いたことが無い。出てくるのは会員数大幅増の話題とその後のネガティブな話題だけではなかったか。これで成功と言えるのか。

くり返しになるが、そもそもSNSは会員数が少なくては機能しないはずだ。それなのにSNSで地域活性と言われても、俺の頭のなかには疑問符しか出てこないのだが、如何か。

多分、このSNSなどに絡めて金を動かそうとしている奴がいるに違いない。箱物はヤバいから、こういったソフトやITインフラに金を使いたいのだと思う。公共事業はこういったものに形を変えていくのだろう。さすが資本主義的社会主義国家だな。


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posted by oyajiman at 2007年05月16日 08:16:00



コメント

ぷえる

Winny対策ソフトの開発費として数十億を予算計上する連中ですしね>役人
金子に数億渡して作らせた方がずっと安上がりかつ確実な物が出来るだろうにね(笑)
2007年05月16日 11:30:58

oyajiman

はは、そりゃそうですね。役人は丸投げでしょ、当然。いいよね、中間搾取できる人達は。親方日の丸自体が中間搾取のディーラーだからしょうがないですかそうですかそうですね。

もし有罪が確定したら、取り合えず罰金などの代わりに「対応ソフト作成」させればいいかもね。
2007年05月16日 12:40:56

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