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2007年03月29日

聞いていてハズカシイぞ

[うんちくん]
昨日、電車に乗っていたときの話。俺の近くにいたおやじが、なにやら得意気にとなりの女性に話しかけている。声が比較的大きくやかましい。声がでかいので、聞きたくなくても話の内容が耳にとびこんでくる。

そのおやじは結構歳がいっている感じだが、まるで女を口説くように一生懸命講釈をたれている。どうやら車酔いについて話しているようだ。
オヤジ「人間は前に進むように出来ているから、電車などで進行方向と逆向きに座ると酔い易いんです。」
女性 「そうなんですか」
オヤジ「それから、自分で運転しているときは感覚と動きが一致するから酔わないんですよ。だから乗せられている人は酔い易いんです。」
おい、オヤジ、違うぞ。車酔いのメカニズムを知らないのに、へんな講釈たれないでくれ。

普通前向きにしか乗っていない人が後向きに乗ったりするから酔うのであって、後向き=酔い易い じゃない。車を運転している人が酔わないというのも違う。

車酔いというのは、脳が二つの相反する情報で混乱することから起こるんだよ。人間は移動するとき、視覚からの情報と三半規管から来る情報を重ね合わせて自分の位置や移動速度を判断するわけ。その情報を脳が記憶していて、その経験から来る状態の判断と、車などに乗ったときに入ってくる情報から判断される情報が食い違っているから車酔いが起こるんだよ、わかるかオヤジ。

これを実感できるのが、QuakeやDOOMなどの一人称シューティングゲーム。映像では移動している情報が視覚から入ってくるんだけど、三半規管からは移動しているという情報は入ってこない。その情報の食い違いに脳が混乱して、3D酔いが起こるんだよ。

だから、その経験則が出来ていない幼児は車に絶対酔わない。経験則が出来上がってくる年頃から車に酔い易くなるのはそのためなんだね。

よって、運転している人が車に酔わないというのも当然間違い。俺は運転していて車酔いしたことだって結構ある。車が変わったり、夜間や雨の日などで視界が変わったりすると酔ったりするし、バイクでヘルメットを変えたとき、シールドを通した視界が変わったりすると酔ったりするもんね。バイクでも酔うんだよ、マジで。

この脳の混乱は、ちょっと睡眠をとって脳をリセットしてやると直る。車に酔わないようにするためには、その乗物に乗ったときの情報を脳に覚えさせるしかないわけだよ。

あと、あのオヤジ、喉が渇いたからといって水分を取ることと、その水分が細胞に入るのとは違うなんてアンビリーバボーなことも言っていたな。運動の後は電解質を取るのがよくて、みそ汁なんかもいいみたいな。人体の浸透圧より高いものを採り入れても、逆に水分が不足するんですけれど。

そういうメカニズムを理解していないでへんな講釈たれないで、お願いだから。


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posted by oyajiman at 2007年03月29日 11:13:22



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