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2006年03月13日

おじいちゃん

[つれづれなるままに]
祖父が他界した。

祖父が寝たきりになったとは聞いていたが、これほど早く他界するとは思ってもみなかった。亡くなる前に一度会っておきたいと思っていた矢先であった。

思えば叔父のときもそうだった。いつか帰省しこの目で生きている叔父を見ておきたい、そう思っているうちに叔父は他界した。会いたい気持ちはあるのだが、「まだ大丈夫だろう」という怠け心にほだされ、結局は死んだ後でしか叔父を見ることは出来なかった。

大好きだった祖父に、生きている間に会いたかった。俺が小さかったころ、祖父には本当にかわいがってもらった。

大学に行ってから、俺は祖父と疎遠になってしまった。忙しさにかまけ、祖父のところに行くことはほとんどなくなってしまった。

実を言うと、俺は祖父がこんなに長生きするとは思っていなかった。だから、祖父に俺の子供を見せることができるのかなと思っていた。祖父が長生きした事もあって、俺は祖父が生きているうちに子供を授かる事が出来た。だけど、祖父に俺の子供を見てもらったのはたったの一回しかない。祖父は俺の子供を見て、お前の小さいときににそっくりだといった。すぐ近くまで行っていたこともあったのに、祖父のところを訪れなかったことを悔やむ。

今の祖父は、俺の記憶に存在している祖父でしかなく、最近の祖父の事は全くわからない。

いつでもこうだ。まだ大丈夫、まだ大丈夫。そう思って自分に言い訳しているうちに大切な時間を逃してしまう。悔やんでも祖父は生き返ることはない。あの声を聞くことも二度とないのだ。

自分の愚かさに辟易する。


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posted by oyajiman at 2006年03月13日 01:41:00



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