歴史的な大敗の自民党。足並みも揃わず、みっともない内部紛争に明け暮れ、我田引水にだけ尽力しているうちに、みんなから「No」を突きつけられた恰好だ。
だが、これでかなりすっきりしたんじゃないかと思う。意味もなく自民党という名前にぶら下がっていただけの議員はいなくなってしまっただろうし、見た感じそれなりの実力を持った人だけが残ったようだ。まぁ、中には黒っぽい人も多いが、黒くなれるのも力の一つだ。マンナンライフ叩きの野田聖子が小選挙区で落ちたのには笑ったが、このような例を見せられると世間の見る目は意外と正しいものだなと思う。
こんな逆風を受けながらも100議席以上獲得したのはある意味脅威である。この厳しい流れの中でも生き残った議員は、相当力があるのだ。そして今まで政権を担当してきた経験もあるのが自民党だ。民主の暴走を止めるブレーキの役割は元より、今までやりたくても出来なかったこと、言いたくても言えなかったことが山ほどあるはずだ。今こそその封印を解く時だ。幸いなことに、民主は柔らかい。寄せ集めであり足並みも自民党以上に揃わずふわふわしていて実態がない。それを踏み固められるのは自民党しかないだろう。
何事もそうだが、スペアがあるのは精神的に楽だ。壊れてもスペアがあれば安心なのである。今までは「No」と言っても代わりになる政党がなかった。これからは違う。民主がダメであれば民主に「No」と言えるのだ。この違いは大きい。