ニュース超速報! 違法コピーが10%減れば1兆円の経済効果
こういった違法コピーがなくなれば云々かんぬんというのはよく出てくる試算です。試算なんてものは、ある状態を仮定してその状態に推移した場合を算出して比較したものですから、見るべき事柄は数字よりも「仮定した条件」です。これアタリマェー(Byアルシンド)。ですから、「この数字おかしいじゃん」というツッコミは計算違いの場合を除いてはとっても野暮な話で、そんな話をしたらアルシンドニナッチャウョー。
ということで、PCソフトと違法コピーという条件を除外し、ちょっと視点を変えてみましょう。
ゴールデンタイムに歌番組が放映されなくなって久しいです。昔はHogeHoge Best10みたいな歌謡曲番組が数多くあり、歌を耳にする機会は今よりずっと多かったような気がします。演歌系ではありますが、パチンコ屋の有線も個人的にはかなりの情報ソースでした。耳にする機会が多ければ「いいね、コレ」とか思うことも当然多くなります。中には「買ってみようかなぁ」と感じるものも多々ありました。
ですが、今ではその「曲を知る」機会がほとんどありません。今のTVからは主題歌やCMソングだけしか流れてきませんし、パチンコ屋は既に有線なんぞ流していません。そしてラジオなんて聞かないし。「オマエがおじさんになったんだろ」というご意見は正解ですが話が続かなくなるので却下します。それで「コレ知らないでしょ?」なんて言われても「情報ソースのないおやじは一体全体どうすればいいんだぁ」と菊千代のように叫びたくなることしばしばです。
知らないから買う気も起きないのは至極当然の話。だから業界は、比較的金を持っているおじさんおばさん年代の消費を喚起すべく、おじさんおばさんの耳にこびり付いた曲が入ったコンテンツをせっせとせっせと整えている訳ですよ。
さて、ここまでで何が言いたいか判っていただけましたね?
知られていないものは売れないんですよ。どんなに素晴らしいものでも、知られなきゃ売れるはずもないんです。逆に、ちゃっちぃモノでもうまく知らしめればそこそ売れたりします。
そういった視点でいえば、違法コピーは露出度を上げるのには一役買っているかも知れません。いや、違法コピーはダメですよ。それは分かるんですが、商品価値に見合った対価が0円もしくはメディア代という事かも知れません。
個人的にはYouTubeなどで知るチャンスが増えてほしいなーと思っています。そういうサイトでの紹介は、品質をオリジナルよりかなり落として置けば、欲しい人はオリジナル買いますって。ただし値段次第なのは言うまでもありませんけどね。
そんな風に販路および顧客層拡大を進めていく必要性の方が、こんな違法コピーを叩くより高いんとちゃいますか?え?カスラックさんの見解はちゃいますか・・・そうですか。そうですよね、失礼しました。と、ついカッとなっていつの間にかカスラックへの文句になってしまいました。反省はしていません。
じゃっ。
[2008/02/12 追記]
まぁ、ここまで書いておきながらなんですが、ネット上にあるデータってのは「初期の告知効果」はまだまだ非常に低いです。なぜなら、ネットは自分で探していくものだからね。TVや有線やラジオなどは言ってみれば強制的に視聴させるもの、かたやネットはそんな仕組みになっていませんから。流行る最初のきっかけは、ネット以外のいわゆるオールドメディアが重要な役割を担っているのでしょう。
カスラックの「PCで利用する音楽映像に課金する著作権料について、末端で取締まったり、金徴収すんの面倒だし、どうせおまえら消費者は買ったHDDにガンガン著作権物入れて使うんだろうから、HDDそのものに課金するようにすれば良くね?」という発想には怒りを通り越して呆れはててしまいますね。
そんな理由でHDDが高くなった日にゃ暴動起こしたくなるかもw