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2007年06月23日

通信・放送の総合的な法体系について

[これでいいのか]
ブログ、2chも対象にする「情報通信法」(仮)とは − @ITでも紹介されていますが、6月19日に「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」(長い正式名称だね)から通信・放送の総合的な法体系についての中間取りまとめが発表になっています。(詳しくは総務省のホームページにある「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会 中間取りまとめ」に対する意見募集のページを参照されたし)

総務省のホームページに置いてあるPDFファイルをさっと斜め読みしてみました。中間報告の段階としては可もなし不可もなしというレベルではないかと思います。というか、今まで問題になっていた放送と通信の分離などの縦割りを止め、実状に近い形に持っていこうというだけですね。まぁ、この発表についてはネットイナゴという言葉に火をつけた池田信夫氏あたりから非常に読みごたえのある何かが出てくるでしょうから、俺は野次馬的な話だけしときますか。

この中間発表、理念とか考え方というところでは十分納得できるし、この通りになれば少しは風通しが良くなるかなという感じはします。しかし、この中間発表のような法体系に移行しようとする時の抵抗勢力の動きが見物ですね。縦割りから横割り(レイヤー構造と言っているようだけど)にするのも聞こえはいいですが、結局のところその境目をはっきりせざるを得なくなりそうな気がします。はっきりさせなきゃジャッジできないもの。レイヤー構造じゃなくて、横割り構造で利権を掴もうとする奴が勝つかもね。

特に、単なる中間発表の段階にもかかわらず、既存地上波TV放送局に対して「特別メディアサービス(仮称)」という特別扱いをしてるフリをする必要があるというのは素晴らしい限りです。CSやケーブルTVなどは「一般メディアサービス」に分類されているのですから、その優遇度合は格別なものと言えましょう。これでもかなりの既得権が奪われるでしょうから、その抵抗はすさまじいものになりそうで楽しみです。これにJASRACが絡めば役者は揃います。

総務省は、地上波デジタルに強制的に移行させることで今の構造をぶちこわす事が出来るんじゃないのかと踏んでいるようにも思えます。地上波デジタルは電波の届かない地域が結構ありそうですから、それをケーブルTVや光ケーブルで補完し、なし崩しに放送と通信をシェイクする気なんじゃないかと…いや、ホント地デジは電波が弱いと映らないですよ。アナログならかろうじて見て聞けるレベルでも情報は収集できるのですが、デジタルは映らないし音も出ません。完全に遮断されます。それを補うには、現行の法制度じゃだめだろという理屈です。

あと、ちょっと面白いなと思ったのが「プラットフォーム」に関して触れられている事です。単にMS社やApple社のことのような気がしますが、あまり官が口出しをしなければ大丈夫じゃないでしょうか。それより情報流通の最大のボトルネックになるのはJASRACじゃないのかと思うのですけどどうでしょう。

それから、ポルノなどの有害コンテンツはもとより、ブログやSNSにもある程度法の枠がはめ込まれるのだろうけど、聞くところによると「国外にあるサーバ」は対象外だとか。距離などの制約がないコンテンツを地理的な基準で規制するのはザルで水を救うようなもので、絶対に破綻すると思いませんか?だけど、国内の法を外国に適用は無理みたいなはめ込み不可能なパーツがあったりしてなかなか面白い報告じゃないかと思いますよ、ええ。



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posted by oyajiman at 2007年06月23日 08:23:00



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